奇跡 その1
妻が病気になった。
39度の高熱がでて、咳き込み、腹部に激痛が走り、
食欲は失せ、眠れない日が続き、元気をなくしていく。
腹部があまりに痛くて、泣きじゃくるほどひどいので、
妻を近くの総合病院へ連れて行く。
「胃になにかできているのでは…」
レントゲンとCTをとるけれど、
それらしきものは見つからない。
もう少し詳しく見てみようということで、
2日後に内視鏡検査を行うことに。
それまでの間、もらった薬は飲むものの、
熱と痛みはよくならない。
内視鏡検査当日
人生初の胃カメラ。
鎮静剤のおかげで、痛みは感じず、
寝ている間に終わったみたい。
検査後、担当医に呼ばれ、説明を受ける。
食道、胃、十二指腸を調べたところ、
とってもキレイな状態で、内臓に問題はないとのこと。
ひと安心するものの、
熱と痛みの原因は、分からないまま。
ただ、
2回の診察の度に行った血液検査で、異常値がでたと言う。
そこで、予期せぬ、まるでドラマでも見ているかのような、
ある病気の疑いをかけられる。
その病名は、「白血病」